キングレコード、そしてレーベル内内包レーベルであるEVIL LINE RECORDSとの強固なタッグは、志磨のオルタナティブな才能をメジャーのフィールドで存分に開花させた。ジャンルレスで異端児たちが集うレーベル環境において、彼は商業的な妥協を一切許さず、極めてコンセプチュアルなアルバム群を世に送り出し続けている。
文芸作品のような重厚なコンセプトアルバムから、ミニマリズムを極めた弾き語り作品まで、その振れ幅の広さは驚異的だ。巨大なレコード会社のシステムに身を置きながらも、インディペンデントなインディ魂を1ミリも失わない。メジャーとアングラ、ポップとアヴァンギャルドの境界線を綱渡りのように歩き続けるバランス感覚は、志磨遼平という作家の稀有な才能を証明している。