参拝の記念として古くから親しまれているのが、鹿児島神宮独特の授与品や郷土玩具だ。特に有名な「鯛車(たいぐるま)」や「木ノ芽馬(きのめま)」は、素朴でありながらどこか愛らしく、見る者の心を和ませる。
かつて山幸彦が龍宮から帰還した際、魚たちが鯛の喉に刺さっていた針を探し出したという神話にちなんで作られたとされる鯛車。木肌の温もりを残した赤と黒の絵付けは、職人の手仕事ならではの味わいがある。効率が優先される現代において、こうした伝統工芸品が今も境内で手渡されている光景には、ほっとさせられるものがある。