本作の魅力を語る上で外せないのが、クリエイター陣による奇跡的な化学反応だ。「ケロロ軍曹」で知られる吉崎観音が生み出したキャラクター原案は、動物の生態的特徴を精巧に落とし込んだポップかつ奥行きのあるデザインであった。単なる耳と尻尾をつけた萌えキャラではなく、動物へのリスペクトが詰まった造形が作品の根底を支えている。
このキャラクター群に命を吹き込んだのが、たつき監督率いる少人数の映像制作チームだった。少ないフレーム数と限られた3Dモデルでありながら、キャラクターの仕草やカメラワーク、心地よい間(ま)の演出で視聴者を魅了した。擬人化アニメという成熟したジャンルにおいて、これほどまでに愛らしく、同時に底知れぬ哀愁を漂わせた世界を作り上げた功績は計り知れない。