親戚の家で過ごした少年時代は、どこか遠慮と背中合わせの毎日だった。叔父や叔母からの愛情を受けつつも、「自分は居候である」という意識を絶やすことができなかった少年時代。周囲の顔色を瞬時に察知し、場の空気を和ませようと明るく振る舞う習慣——これこそが、後に彼が身につける卓越した人間観察力と場を和ませるコミュニケーション能力の原点と言える。
大学を中退して役者の道を志した際も、身内からの金銭的・精神的なバックアップがあったわけではない。アルバイトをいくつも掛け持ちしながら、小さな劇場の舞台に立ち続ける苦闘の日々。決して恵まれていたとは言えない環境の中で培われたのは、どんな困難も笑いへと変換して生き抜く力強い生命力そのものだった。