一線を超えた凶行は、なぜ止められなかったのか。捜査関係者の明かす供述内容や心理分析からは、容疑者が抱えていた孤立感や歪んだ支配欲が浮かび上がる。日常生活における強いストレスや自己承認欲求の飢餓感が、声を上げられない弱者である動物への加害へと屈折した形で向かったとみられる。
報道特集『動物虐待取材プロジェクト』の独自取材に応じた心理アナリストは、「虐待行為を密室で撮影し、記録として残す心理には、自己の存在価値を誇示したいという倒錯した欲求が存在する」と指摘する。近隣社会とのつながりが希薄化する中で、密室内で行われていた異常行動に誰も気づくことができなかった背景には、現代社会のコミュニティの弱体化という根深い問題が存在している。