咳が止まらない時は何科?内科と呼吸器内科の決定的な違いと受診基準

咳が止まらない時は何科?内科と呼吸器内科の決定的な違いと受診基準

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日本呼吸器学会が策定した『咳嗽・喀痰の診療ガイドライン』では、咳はその持続期間によって「急性咳嗽(3週間未満)」「遷延性咳嗽(3週間以上8週間未満)」「慢性咳嗽(8週間以上)」の3段階に分類されます。特に咳が2週間以上続く原因を探る上では、感染症の残滓なのか、それとも非感染性の慢性疾患へ移行しているのかを峻別することが極めて重要です。

2週間から8週間未満の期間で圧倒的に多いのが、風邪の後に気道過敏性が残存する感染後咳嗽(治らない期間の目安は数週間から最長2ヶ月程度)や、アレルギー性の気道炎症である「咳喘息」です。感染後咳嗽であれば自然軽快していく傾向がありますが、日に日に咳の発作が強くなる場合や、夜間に咳き込んで目が覚める場合は、本格的なアレルギー性疾患への移行を疑う必要があります。

また、若年層から成人にかけて周期的な流行が見られるマイコプラズマ肺炎における咳の特徴にも警戒を怠れません。マイコプラズマ肺炎は「熱が下がった後もしつこく続くコンコンという激しい乾性咳嗽」が特徴であり、聴診器では異常音が聞こえにくいため、レントゲン検査や遺伝子検査を行わなければ見落とされる危険性があります。

専門医療機関で行われるアレルギー性咳嗽の検査では、主に以下の項目が実施されます:

  • 呼気NO(一酸化窒素)検査:吐いた息の中の一酸化窒素濃度を測定し、好酸球による気道炎症の有無を数値化する。基準値(一般に22〜35ppb以上で陽性示唆)を超える場合、咳喘息の可能性が濃厚となる。
  • 呼吸機能検査(スパイロメトリー):息を吸い込む力や吐き出す速度を測定し、気道の狭窄や閉塞性換気障害を評価する。
  • 血液特異的IgE抗体検査:ダニ、ハウスダスト、花粉、カビなどに対するアレルギー体質の有無を特定する。

さらに、呼吸器以外の見落としやすい要因として、胃酸が食道へ逆流して迷走神経を刺激する逆流性食道炎が咳の原因となるメカニズムが挙げられます。横になった際に胃酸が逆流しやすくなるため、「横臥位での咳悪化」「胸焼け」「口の中に酸っぱいものが上がってくる感覚」を伴う場合は、消化器領域からのアプローチが必要です。

山田 真由
著者

山田 真由

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