解散をめぐる報道では、ネット上で誤認されやすい制度上のポイントや永田町の特殊な慣習が存在します。
① 衆議院解散時、参議院はどうなるのか?
「衆議院が解散したら参議院も解散するのか?」という初歩的な誤解がありますが、参議院に解散はありません。衆議院が解散されると、参議院は同時に「閉会」となり、国会の活動は原則として停止します。
しかし、総選挙を経て特別国会が召集されるまでの約40日間に、大規模災害や安全保障上の重大事態など「国に緊急の必要があるとき」は、内閣の求めに応じて「参議院の緊急集会」(憲法第54条第2項)が開かれます。ここで採られた措置は暫定的なものであり、次の国会開会後10日以内に衆議院の同意が得られなければ失効します。
② なぜ解散宣告で「万歳三唱」をするのか?
議場で議長が「解散を宣告いたします」と告げた瞬間、議員たちが両手を挙げて「万歳!」と叫ぶ光景は恒例行事です。失職するにもかかわらず万歳をする理由については、「天皇陛下の詔書に対する敬意」「戦場(選挙区)へ出陣する士気高揚」「自暴自棄の威勢づけ」など諸説あります。近年では「失職するのになぜ喜ぶのか」という冷ややかな世論を受け、直立不動で万歳を拒否する議員も増えています。