エーラスダンロス症候群は単一の疾患ではなく、2017年に改訂された国際分類において13の病型に細分化されています。なかでも臨床上遭遇することが多い代表的病型が「古典型」「関節過可動型」、そして予後管理が極めて重要な「血管型」です。
エーラスダンロス症候群の寿命について語られる際、最も注視されるのが血管型です。動脈解離や大血管破裂、腸管穿孔といった致死的な急性合併症を来すリスクが高く、厳格な循環器管理を要します。対照的に、患者数が最も多いとされる関節過可動型では生命予後そのものは一般人とほぼ同等とされ、病型ごとの予後差は非常に顕著です。
行政面における指定難病の難病申請経緯を振り返ると、平成27年(2015年)の難病法施行に伴い、客観的な遺伝子変異や病理所見が確認できる古典型や血管型などが公費助成の対象となりました。しかし、患者数が最も多いとされる「関節過可動型」については、客観的マーカーの欠如を理由に対象から外れるケースが続いており、支援の格差が医療ソーシャルワークの現場でも課題として指摘されています。