大手移住ポータルや地元コミュニティを取材すると、実際の居住者からはカタログスペックだけでは見えてこない率直な声が聞こえてきます。
「東京からフルリモート勤務を機に移住した。朝一番に海へ入ってから仕事を始める生活は最高だが、自家用車が世帯に2台ないと日常生活が成立しない。コンビニへ行くのにも車を走らせる必要があり、公共交通機関に慣れ親しんだ人には想像以上のカルチャーショックになるはずだ」(30代・IT企業勤務男性の手記)
「冬場の『からっ風』は暴風レベルで、洗濯物を外に干せない日も珍しくない。車も潮風ですぐに錆びやすいため、こまめな下回り洗浄やガレージ保管が必須になる。ただ、ご近所付き合いは温かく、獲れたての魚や野菜をお裾分けしてもらえる昭和のような共同体が残っている」(40代・二児の母の証言)
美化された地方移住のイメージとは異なり、海辺の半島特有の気候条件や移動手段の制約を許容できるかどうかが、定住成功の分水嶺となっています。