ネット上の不確かな噂に惑わされないためには、公的機関がリアルタイムで配信している生データへのアクセス経路を把握しておくことが極めて有効です。矢作ダムの管理を担う国土交通省 中部地方整備局のポータルサイト「川の防災情報」では、矢作ダムの水位がリアルタイムで1時間ごとに更新されています。
ダム湖周辺には複数の高画質ライブカメラが配備されており、堤体上流面や貯水池の水際線を視覚的に確認できます。水位低下が進むと、かつて湖底に沈んだ旧道や橋梁の一部が水面上に姿を現すため、地元住民の間では「橋が見え始めたら渇水が近い」といった経験則が語り継がれてきました。こうした視覚的情報は、ライブカメラの静止画アーカイブを通じても鮮明に確かめることが可能です。
同時に注視すべき指標が「矢作ダムの放流情報」と「全流入量」の収支バランスです。上流の岐阜県境からダム湖へ流れ込む水の量(流入量)よりも、下流へ流す水の量(放流量)が上回る日が続けば、貯水率は日毎に1〜2%ずつ確実に目減りしていきます。推移グラフの下降線が急勾配を描いているときは、降雨速報の数値と照らし合わせながら、放流量の絞り込み(カット)がいつ行われるかを見定めるのが専門的な観測の要諦です。