2026年の園遊会は、春と秋の2回開催された。天皇皇后両陛下が主催されるこの行事は、文化・芸術・学術・スポーツなど各分野で功績のあった招待者を招き、赤坂御苑で歓談を楽しむ場である。報道各社の公式発表資料によると、2026年春の園遊会には約1,800名、秋には約2,000名が招待された。注目すべきは、これらの招待者全員に提供される食事の内容だ。宮内庁大膳課が中心となり、料理長の指揮のもとで作り上げられる料理は、一般的な立食パーティーの域をはるかに超える。
実際のメニュー構成は、まず「おしのぎ」と呼ばれる軽い食事から始まり、続いて「椀物」「焼き物」「蒸し物」「揚げ物」と進む、簡略化された本格和食コースである。2026年春の園遊会では、旬の筍を使った木の芽和えや、真鯛の桜蒸し、国産牛の炭火焼き、抹茶のムースなどが振る舞われた。アルコールは日本酒とワイン、ソフトドリンクには皇居内で採取された蜂蜜を使用したレモネードが用意され、招待者からは「上品で体に優しい味付け」と高い評価を得た。
ここで誤解してはならないのは、園遊会の食事は「フルコース」ではないという点だ。あくまで立食形式で、招待者が天皇皇后両陛下と会話を楽しみながら、給仕スタッフから供される料理を少しずつ味わうスタイルである。しかし、その一皿一皿には、素材の選定から調理法、器の選び方に至るまで、宮内庁大膳課の精緻な技術と美意識が凝縮されている。