『北の国から』『優しい時間』に続く、倉本聰氏の「富良野三部作」の最終章として制作された『風のガーデン』。物語の核となるのは、東京の有名病院で終末期医療に携わる麻酔科医・白鳥貞美(中井貴一)の心の旅路です。
自らも進行性の末期がんに侵され余命わずかとなった貞美は、かつて自らの過ちで絶縁状態となっていた故郷・富良野へ向かいます。そこには、認知症を患いながらも在宅医療に尽くす父・貞三(緒形拳)と、自らが捨てた二人の子どもたちが暮らしていました。
死期を悟った男が残された時間で家族とどう向き合い、自らの人生をいかに締めくくるのか。美しい北の大自然と花言葉を織り交ぜながら紡がれる人間ドラマは、単なる医療ドラマの枠組みを越え、人間の生と死の本質を静かに、そして力強く描き出しています。