こうした大統領を巡る劇的な興亡は、エンターテインメントの枠を超えて韓国カルチャーの重要な題材となってきた。近年、世界的な評価を受けた『ソウルの春(映画)』は、全斗煥をモデルとする保安司令官が仕掛けた軍事反乱の緊迫した半日を描き出し、興行収入の新記録を打ち立てた。また、朴正煕暗殺事件の舞台裏を冷徹に暴いた『KCIA 南山の部長たち(映画)』は、絶対権力者の孤独と側近たちの猜疑心が狂気へと変貌していく様をリアルに活写している。
これらの作品は現在、NetflixやAmazon Prime Videoなどの主要ストリーミングサービスを通じて世界中に配信され、単なる映画を超えて一級の政治サスペンス・現代史ドキュメンタリーとして視聴されている。民主主義を勝ち取るために市民が流した血と、暗室で繰り広げられた権力闘争の生々しさは、劇作家の想像力を遥かに超えるリアリティをもって観る者に迫る。