冷酷無比な敵役でありながら、ネフェルピトーは国内外のファンコミュニティで絶大な支持を集め続けています。その人気の理由は、視覚的な記号性と内面のドラマツルギーの完璧な調和にあります。
まず挙げられるのは、猫をモチーフにしたキャラクターデザインの完成度です。ウェーブがかった白髪、ピンと立った獣耳、しなやかな関節のライン、語尾に混じる「〜ニャ」という口調など、記号的な「かわいさ」が前面に押し出されています。しかしそれが単なるマスコットに留まらず、小動物が昆虫を弄ぶような「悪意のない純粋な残虐性」と結合したことで、唯一無二のカリスマ性を生み出しました。
さらに、後半で見せた忠誠心の深さがファンの感情を揺さぶりました。仲間のシャウアプフが「王という概念」に固執して狂気に走ったのに対し、ピトーは「メルエムという一個人の幸福」を最優先に行動しました。傲慢な捕食者から、大切なものを守るためにプライドを捨てて跪く存在へと変貌したドラマが、ピトーを単なる悪役ではない、哀愁を帯びた名キャラクターへと押し上げたのです。