スポーツ心臓とは?極端な徐脈の真相と病的な心肥大を見抜く最新基準

スポーツ心臓とは?極端な徐脈の真相と病的な心肥大を見抜く最新基準

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市民ランナーコミュニティやSNS上では、「安静時脈拍が38回だった」「健診で徐脈と書かれたがアスリートの証だから誇らしい」といった投稿が散見されます。しかし、医療機関の現場からは、こうした過度な自己肯定に対して強い警鐘が鳴らされています。

長距離競技歴15年の市民ランナーの手記や診療録のデータによると、健診で「完全右脚ブロック」や「左室高電位」といったスポーツ心臓に伴う心電図異常を指摘されながらも、「自分はフルマラソンをサブスリー(3時間未満)で走れるから病気のはずがない」と精密検査を数年間放置していたケースが存在します。そのランナーはあるレース中、ラスト1kmの登り坂で突然の眼前暗黒感と激しい動悸に襲われ、コース上で卒倒。救急搬送された後の精密検査で、潜在していた不整脈源性右室心筋症(ARVC)が発覚しました。

運動を継続できているという事実は、決して重大な心疾患を否定する免罪符にはなりません。強靭な脚力と呼吸循環機能があるため、心臓病の初期症状である息切れや疲労感を筋力でカバーしてしまい、病態が臨界点に達するまで自覚できないケースが多いためです。「自分は鍛えているから大丈夫」という心理的バイアスこそが、発見の遅れを招く最大の危険因子となっています。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。