週末のゴルフ場において、後続組を待たせないための生命線として機能しているのが「前進4打」です。大手予約ポータルサイトや全国ゴルフ場支配人会の調査でも、日本国内のアコーディアやPGMをはじめとするパブリック・セミパブリックコースの約85%以上で特設ティが運用されています。
しかし、ネット掲示板や知恵袋、SNSのコンペ報告では、特設ティを巡るカウントの行き違いが毎週末のように報告されています。「特設ティからのショットは3打目だと思っていた」「2打目を曲げてOBになったのに前進4打から打って同伴者と揉めた」といった生の声です。
前進4打の打数構造は、「①打った1打 + ②OBの1打罰 + ③仮想の移動打1打 = 特設ティから打つのが4打目」と解釈すると直感的に納得できます。もしセカンドショットをOBにしてしまい、そのホールに前進特設ティの規定(セカンドOB時の救済)がある場合は、通常「前進6打」の扱いとなるのが一般的です。ゴルフ場ごとにスコアカード裏面に記載された「ローカルルール」を確認せず、一律に4打目としてプレーすると過少申告の失格対象になりかねません。
さらに深刻なのが、ゴルフの暫定球ルールにおける「言葉の不備」です。規則18.3では、打球がOBまたはペナルティエリア外で紛失した可能性がある場合、元の場所から「暫定球(プロビジョナルボール)」を打つことが認められています。ただし、ここには極めて厳格な要件が存在します。
プレーヤーは必ず、打つ前に同伴競技者に対して「暫定球を打ちます」と明確に宣言しなければなりません。もし慌ててポケットから球を取り出し、「もう1球打ちます」「念のため打ち直します」とだけ言ってティショットを打った場合、ルール上その球は暫定球とは認められず、「インプレーとなった球(本球を放棄して3打目を打った扱い)」になります。その後、林の入り口で1球目が奇跡的にセーフで見つかったとしても、その球でプレーを続けることは許されず、打ち直した球で進行しなければならないのです。現場の些細な発言の差が、2打以上のスコア差となって跳ね返ってきます。