父の背中を追って表現の世界に身を投じた次女・山崎直子は、1972年12月14日生まれで現在50代を迎えています。若い頃の黛ひかるを彷彿とさせるシャープで端正な顔立ちと、透明感あふれる佇まいから、当初はモデルやCM出演で注目を集めました。大手化粧品メーカー・資生堂の広告ビジュアルなどで見せた洗練された美貌は、当時を知るファンの間でも語り草となっています。
女優としての本格的な歩みにおいて、転機となった作品の一つが1995年のTBS系ドラマ『カケオチのススメ』です。派手な立ち居振る舞いで視聴者の目を奪うタイプではなく、内面に複雑な影や繊細な感情の揺れを宿す女性像を巧みに演じ分け、演出家や脚本家から高い評価を受けました。
その後も、テレビ東京系の『水曜ミステリー9』をはじめとする骨太なサスペンスドラマ、映画、インディペンデント系の舞台作品に精力的に出演。父・山崎努とも劇中で共演を果たしており、現場では「偉大な名優の娘」として甘やかされることを一切拒み、一人の役者として緊張感あふれる対峙を見せたと現場スタッフの証言に残っています。
現在の活動ペースについて、直子はテレビの連続ドラマにレギュラー出演し続けるような商業主義的な露出からは一線を画しています。子育ての節目を越え、自らの感性に響く舞台や単発の映像作品、ナレーションなど、丁寧な仕事選びを行っている様子が窺えます。華美な私生活をSNSで発信しないストイックな姿勢こそ、山崎家の血統を感じさせる部分です。