Q1:加藤嘉が『砂の器』で演じた役柄と、あの名シーンの裏話は?
A1:加藤嘉が演じたのは、ハンセン病のために息子と放浪の旅を続け、生き別れることになった父親・本浦千代吉です。取調室で成長した息子の写真を見せられて号泣するシーンでは、一切の作り笑いや説明的な演技を排し、顔面をくしゃくしゃにして涙と鼻水を流しながら絶叫。セリフを削ぎ落とした純粋な感情表現として、今なお日本映画史上の最高峰と称賛されています。
Q2:モスクワ国際映画祭で主演男優賞を受賞した作品は何ですか?
A2:1983年公開の映画『ふるさと』(神山征二郎監督)です。ダム建設で沈みゆく村を舞台に、認知症を患いながらも少年のためにアマゴを釣ろうとする老人・伝三役を熱演。当時70歳にしてモスクワ国際映画祭の最優秀主演男優賞を受賞し、世界的な評価を受けました。
Q3:大女優・山田五十鈴さんとはどのような関係だったのですか?
A3:1950年に結婚し、映画製作会社「現代俳優協会」を共同で立ち上げるなど仕事と生活を共にしましたが、芸術的な方針の違いや劇団運営の困難などから1953年に離婚しました。短い婚姻期間ではありましたが、昭和を代表する二大名優の結びつきとして芸能史に刻まれています。