アレイからすこじまの魅力は、自衛隊の艦艇群だけにとどまりません。背後や公園内に残された数々の歴史的構造物が、かつて戦艦「大和」を建造した旧呉海軍工廠の記憶を色濃く漂わせています。
公園西側の波止場にそびえ立つ無骨な鉄骨構造物は、戦前に設置された魚雷積載用クレーンです。かつて潜水艦へ魚雷や物資を積み込むために活躍した現存遺構であり、奇跡的に戦火を免れた歴史の生き証人として呉市の近代化産業遺産に指定されています。錆びた鉄骨の武骨な質感は、背景の近代的な潜水艦と見事なコントラストを描き出します。
道路を挟んだ山手側には、明治30年前後に建てられた重厚なレンガ造りの倉庫群が立ち並びます。これらの倉庫は当時、海軍の軍需部や補給部隊の施設として使われていたもので、現在も民間企業の倉庫や施設として現役で稼働しています。赤レンガの壁面に沿って歩くだけで、まるで明治から昭和初期の軍港都市へタイムスリップしたかのような錯覚を覚えるはずです。