Q1:映画版と原作小説で結末に大きな違いはありますか?
A1:大筋の結末は共通していますが、直貴の職業設定が異なります。原作では社会人バンドのボーカルとして慰問ライブを行いますが、映画版では山田孝之演じる直貴がお笑い芸人(漫才師)として刑務所のステージに立ちます。笑いを通じて兄と向き合う映画版の演出は、極めて高いエモーショナルな評価を得ています。
Q2:兄の剛志はなぜ被害者遺族に手紙を送り続けていたのですか?
A2:剛志自身は純粋な反省と謝罪のつもりで送っていましたが、それは受け取る側の苦痛を想像できない独善的な行為でした。毎月届く手紙が遺族にとって「終わらない悪夢」であったことを、直貴の絶縁状を通じて初めて悟り、手紙の送付をやめて写経による供養へと切り替えました。
Q3:タイトルの『手紙』にはどのような意味が込められていますか?
A3:剛志から直貴へ届く呪縛のような手紙、遺族を苦しめた独善的な手紙、直貴が兄に引導を渡した絶縁の手紙、そして言葉を超えてラストの演奏で届けられた魂のメッセージなど、作中に登場する複数の「手紙」が持つ多重的な意味と贖罪の変遷を象徴しています。