世界メシア教を深く理解するためには、まずその源流である開祖・岡田茂吉(おかだ もきち/尊称:明主様、1882〜1955年)の足跡を辿る必要があります。岡田茂吉は大正から昭和初期にかけて大本(おおもと)の教えに触れた後、1935年に「大日本観音会」を設立。戦後の1950年に「世界メシア教」へと改称しました。
開祖が掲げた三大柱は極めて明快であり、現在の信者活動の根底にも息づいています。
- 浄霊(じょうれい):手のひらを相手にかざすことで霊的・身体的な曇りを祓い、健康と魂の浄化をもたらすとされる手かざしの儀礼。
- 自然農法:農薬や化学肥料を一切使わず、土本来の生命力を引き出す農業の実践。
- 美の享受(芸術):熱海のMOA美術館(旧救世熱海美術館)や箱根美術館の創設に見られるように、優れた芸術や自然の美に触れることで人間の魂を向上させる試み。
しかし、1955年に岡田茂吉が逝去した後、当時の社会情勢や宗教法人再編の過程(1957年)で教団名は「世界救世教」へと変更されました。これに対し、「開祖が最後に定めた『世界メシア教』という本来の名と理念に立ち返るべきだ」として立ち上がったのが、直系の血脈を引く第4代教主・岡田陽一氏を中心とするグループです。