日刊ゲンダイを語る上で欠かせないのが、出版界の巨人・講談社との歴史的血脈です。本紙を発行する株式会社日刊現代は、独立した編集権と経営体制を持ちながらも、講談社グループの重要企業として位置づけられています。
日刊現代の初代社長を務めたのは、講談社第3代社長・野間省一氏の娘婿であり、当時講談社専務取締役の座にあった野間惟道氏でした。社内の派閥力学や経営再編の渦中にあった野間氏は、川鍋孝彦氏(後の代表取締役)ら気鋭の編集者たちとともに「新聞でも雑誌でもない、日本初のデイリーマガジン(日刊雑誌)」という新ジャンルの創出に打って出ました。
当時の大新聞が気取った文章と画一的な報道に終始していた時代、創刊チームが目指したのは「サラリーマンが帰りの電車でビール片手にスカッと読める本音のメディア」でした。この出自があるからこそ、日刊ゲンダイには単なるニュースペーパーの枠に収まらない、週刊誌的な深い取材力とエンターテインメント性が今日まで脈々と受け継がれています。