日本の個人投資家、いわゆる「ミセス・ワタナベ」は、歴史的に下落局面での「逆張り買い」を好む傾向が強い。豪ドル円が急落した際、スレッド内には「そろそろ反発する」「含み損に耐えれば勝てる」といった慰め合いの言葉が目立ち始める。
だが、この「集団による安心感」こそが最大の罠だ。多くの投資家が同じ価格帯で無理な買いポジションを抱え込むと、相場がさらに一段安となった際に一斉にストップ安を巻き込む。自己防衛のためのロスカットがさらなる下落を呼び、掲示板は一瞬で阿鼻叫喚の地獄絵図へと変貌する。個人の「希望」は、市場の大口投資家やアルゴリズムにとって最高の格好の餌食に過ぎない。