ゴルフ場予約サイトのレビュー欄を開くと、西東京ゴルフ倶楽部の難易度に関する投稿は真っ二つに割れています。「ドライバーを振り回せないストレスフルなコース」という厳しい声がある一方、「ショットの精度とマネジメント力が如実にスコアへ反映される素晴らしい腕試しコース」と評価するシングルプレーヤーも存在します。編集部がコーススペックを精査したところ、この評価の乖離には明確な力学的・心理的要因が存在していました。
まず押さえるべきは、レギュラーティーからの総距離が約5,800〜6,000ヤード前後と、現代のゴルフ場としては比較的短めに設計されている点です。長距離砲を誇るゴルファーは「距離が短いから簡単に好スコアが出る」と侮りがちですが、これこそが設計者の仕掛けた最大の罠です。フェアウェイの幅が意図的に絞り込まれているホールが多く、左右どちらかが崖やOBゾーンに隣接しています。ティーグラウンドに立った瞬間、視界に飛び込んでくるブラインドエリアや谷越えのプレッシャーが、プレーヤーのスイングを無意識に硬直させます。
山梨県都留市ゴルフ場特有の起伏がもたらすアンジュレーションも難度を跳ね上げる要因です。平坦なライから打てるセカンドショットは極めて少なく、つま先上がりやつま先下がり、急激な左足下がりなど、シビアな傾斜地からのショットを連続して要求されます。平坦な練習場でナイスショットを連発できるゴルファーであっても、傾斜に対するアライメントとクラブ選択の引き出しを持っていなければ、たちまちシャンクや引っ掛けの餌食となり、瞬く間に「大叩き」の連鎖へと引きずり込まれます。