パスポートの費用と申請手続きに関しては、一般にはあまり意識されていない重要な法規上のルールや誤解が存在します。トラブルを未然に防ぐために、以下の盲点を必ず頭に入れておきましょう。
1. 申請時に手数料は支払わない(受取時払いの原則)
誤解されがちですが、パスポートの手数料は申請時ではなく、審査が完了して新しいパスポートを受け取る時に支払います。オンライン申請でクレジットカード決済を設定した場合も、決済処理が実行されるのは窓口で本人確認を行い旅券を受け取った瞬間です。
2. 未交付失効に対するペナルティ料金(加算手数料)
旅券法に基づき、発行されたパスポートは発行日から6ヶ月以内に受け取らない場合、自動的に失効します。注意すべきは、パスポートを受け取らずに失効させた人が、失効後5年以内に再度パスポートを申請する場合、通常の手数料に加えて6,000円(国手数料4,000円+都道府県手数料2,000円)がペナルティとして加算される点です。放置による失効は余計な出費を招くため、申請後は速やかに受け取らなければなりません。
3. 都道府県証紙の廃止とキャッシュレス化の流れ
全国の自治体で「収入証紙」の廃止が進んでいます。窓口申請であっても、都道府県手数料の支払いに電子マネー、QRコード決済、クレジットカードなどのキャッシュレス決済を導入する窓口が主流となっています。ただし、国の手数料分(14,000円や9,000円)については依然として「国の収入印紙」が必要な窓口も残っているため、訪問予定の旅券窓口の公式支払い案内を事前に確認しておくことが安全です。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
ライフスタイルやITリテラシーに応じて、選択すべき旅券の種類と申請方法は明確に分かれます。
【10年用・オンライン申請が最適な人】
- 18歳以上で、今後5年〜10年の間に複数回の海外渡航(観光・出張)を予定している人
- マイナンバーカードを保有しており、平日に何度も窓口へ行く時間を節約したい人
- 写真撮影やスマートフォンの操作に慣れており、初期費用を最小限(写真代0円)に抑えたい人
【5年用または窓口申請を検討すべき人】
- 渡航予定が直近の1回のみで、次回の海外渡航予定が全く立っていない人
- 近々結婚や引っ越し等で氏名・本籍地が変更になる可能性が高い人
- 顔写真の規格クリアに不安があり、写真館や窓口スタッフに対面でチェックしてもらいたい人
- マイナンバーカードの暗証番号管理やスマートフォン操作に強い苦手意識がある人