ネット上のQ&Aサイトなどで頻繁に見られる誤解として、「再発行後に紛失していた以前の免許証が見つかった場合、2枚とも持って使い分けても良いのか」という疑問があります。これに対する法的回答は完全な「否」です。
道路交通法第107条の規定により、再交付を受けた後に失った旧免許証を発見・回収したときは、速やかに旧免許証を公安委員会へ返納しなければならないと定められています。新しく発行された免許証の裏面や警察の電子データベース上では、過去の交付番号末尾の数字(再交付回数を示す1桁)が加算され、古い免許証の管理番号は「無効化(失効)」された状態になっています。無効化された古い免許証を身分証明書として悪用したり偽装提示したりした場合、詐欺罪や公務執行妨害に問われるリスクがあります。
また、免許証を落とした場合の信用情報リスクも見逃せません。免許証には顔写真・氏名・生年月日・住所・免許証番号という最上級の個人情報が記載されています。万一のなりすまし契約を防ぐため、警察への遺失届だけでなく、個人信用情報機関(CIC、JICC、全国銀行個人信用情報センター)に対して「本人申告(本人確認書類の紛失・盗難情報登録)」を有料で行っておくことが、二次被害を防ぐ現代のリスク管理のスタンダードです。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
免許再発行をスムーズに完結させるために、申請者は自身のライフスタイルと運転の緊急度に応じて行動を選択すべきです。
【運転免許センターへ即座に行くべき人】
・日常的に通勤、送迎、業務で自家用車・トラック・原付を運転する人
・数日以内に公的な顔写真付き本人確認書類の提示を求められる予定がある人
・平日半日程度の休暇を取得可能な人
【警察署での手続きを検討してもよい人】
・ペーパードライバーであり、向こう1ヶ月間まったく運転する予定がない人
・近隣に運転免許センターがなく、移動だけで片道数時間を要してしまう過疎地在住の人
・即時交付を求めず、2〜3週間の待機期間を許容できる人