一般的に性被害と聞くと、外部から侵入してきた見知らぬ不審者を連想しがちだ。しかし、避難所で発生する被害の実態は、それほど単純ではない。
衝撃的なことに、加害者として報告される人物の中には、同じ地域で暮らし、共に被災した「顔見知りの住民」や、被災地を助けに来たはずの「ボランティア・支援者」が含まれている。
普段から顔を合わせている間柄だからこそ、「嫌だ」と断りづらい関係性が生まれる。また、支援者という「善意の立場」を利用して接近してくるケースでは、周囲も異変に気づきにくく、被害の発覚が著しく遅れる傾向がある。誰を信じるべきか分からないという人間関係の破綻こそが、避難所における精神的ストレスを苛烈にしている。