ネット上や一部の視聴者の間では、「深夜番組だから単にお色気目当てでセクシー女優を呼んでいたのではないか」という安易な見方がされることがあります。しかし、これは志村コントの構造とキャスティングの本質を見誤った誤解です。
志村さんのコント作りは、台本の段階からミリ単位で計算された緻密な芸術でした。もし単なるアイキャッチとしてのお色気だけを求めていたのであれば、数回のゲスト出演で使い捨てられていたはずです。しかし、みひろさんは5年以上、麻美ゆまさんも長年にわたりレギュラーとして固定され、番組のシリーズが変わっても起用され続けました。
彼女たちは、変なおじさんやひとみ婆さんといった志村さんの強烈なキャラクターに対して、「一般人の常識的な感覚」を視聴者に代わって提示する重要なバランサーでした。リアクションが嘘っぽければコント全体が破綻してしまうため、志村さんは演者の内面にある「素直さ」と「舞台度胸」を何よりも重んじて抜擢していたのです。