2018年、国内外の姉妹グループを含む300人以上が立候補した「世界選抜総選挙」を成功裏に終えたはずのAKB48。しかし翌2019年3月、突如として「本年はAKB48選抜総選挙を開催しない」旨が公式ブログにて発表されました。以降、現在に至るまで総選挙は一度も開催されていません。この突然の幕引きの背景には、複合的な要因が絡み合っていました。
最大の転換点となったのは、投票券ビジネスと過熱するファンの資金的限界です。シングルCDに投票シリアルコードを封入するシステムは、ミリオンセラーを連発する莫大なAKB総選挙 経済効果とネットの反応を生み出した一方で、同一人物による大量購入とそれに伴うCDの大量廃棄問題が社会的な批判を浴びるようになりました。指原莉乃が叩き出した24万票という金字塔は、ファンコミュニティ(通称「太客」や中国をはじめとする海外ファンド)による組織的投票が極限に達した結果でもあり、一般層が気軽に参加できるコンテストとしての健全性を失いつつありました。
さらに、2018年末から2019年初頭にかけて姉妹グループ内で発生した重大な治安・運営管理上のトラブルが表面化。運営会社のガバナンス体制やメンバーの安全配慮に対する世論の厳しい批判が集中し、スポンサー離れや地上波テレビ局との関係見直しを余儀なくされました。こうした混乱の最中で、メンバーを競わせ疲弊させる巨大イベントを継続することは倫理的にも興行的にも極めて困難だったと関係者は証言しています。