話は1970年代から80年代へと遡る。当時、空前のブームを巻き起こした伝説のアイドルトリオ「キャンディーズ」のメンバーとして、日本中の心を掴んでいた伊藤蘭。一方、若手実力派として確固たる演技力を評価され、瞬く間に人気俳優の階段を駆け上がっていた水谷豊。ふたりの接点が生まれたのは、ドラマの撮影現場だった。
画面越しからも伝わる絶妙な空気感と、互いの才能に対する敬意。二人が歩み寄るのに時間はかからなかった。1989年の結婚発表時、メディアは「世紀の大物カップル誕生」と大々的に報道。激しい芸能界の荒波の中で、静かに愛を育んできた二人の決断は、多くの人々に深い祝福とともに受け止められたのだった。