外用薬を正しく処方されていても、日々の塗布手順を誤っているために効果を損ねている例が後を絶ちません。特に女性やスキンケア習慣のある男性から多く寄せられるのが、「スキンケアのどの段階で塗ればいいのか」という疑問です。
皮膚科診療において指導されるクリンダマイシンリン酸エステルゲルの塗る順番の原則は以下の通りです。
【正しいスキンケアと塗布の手順】
洗顔(皮脂汚れを優しく落とす)
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化粧水(角層に水分を補給)
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乳液・保湿クリーム(肌のバリア機能を整える)
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クリンダマイシンリン酸エステルゲル(赤ニキビの頭頂部に点置き)
多くの人が「薬を一番最初に地肌へ塗り込んだ方が浸透するのではないか」と誤解し、洗顔直後の無防備な素肌に塗り広げてしまいます。しかし、クリンダマイシンと化粧水・乳液の順番としては、保湿を完了させた最後に塗布するのが医学的にも合理的です。素肌に直接塗るとゲル基剤が乾燥して皮膚のつっぱりや刺激感を誘発しやすく、その上から油分を含む乳液を塗り広げることで、せっかくの薬剤が患部以外の健常な皮膚へ引き延ばされてしまうからです。
クリンダマイシンの朝晩の使い方における要点は、「1日2回、洗顔後に患部のみへピンポイントで乗せる」ことです。顔全体にクリームのように塗り広げてはいけません。アクネ菌は本来、皮膚の恒常性を保つ常在菌の一種でもあり、健常な部位にまで抗菌薬を乱用すると、肌を守るマイクロバイオーム(皮膚細菌叢)のバランスを崩壊させ、別の肌トラブルを誘発するリスクがあります。