ドキンちゃんとコキンちゃんの魅力を語る上で欠かせないのが、命を吹き込む声優陣の熱演と、世代交代にまつわる感動的な舞台裏です。
平野綾さんが切り拓いた「愛され悪役」の新境地
2006年の劇場版『コキンちゃんとあおいなみだ』で初登場して以来、コキンちゃんの声を演じ続けているのは声優の平野綾さんです。『涼宮ハルヒの憂鬱』や『DEATH NOTE』などでトップ声優としての地位を確立していた平野さんは、コキンちゃん特有の「いたずらっ子なのに憎めない、突き抜けた可愛らしさ」を見事に表現。歌唱パートでの圧倒的な表現力も含め、コキンちゃんをアンパンマンワールド屈指の人気キャラクターへと押し上げた立役者です。
鶴ひろみさんから冨永みーなさんへ受け継がれたドキンちゃんの魂
一方、ドキンちゃんを放送開始の1988年から約29年間にわたり演じたのは、名優・鶴ひろみさんでした。気品と愛嬌、わがままさを絶妙なバランスで表現した鶴さんのドキンちゃんは、日本アニメ史に残る名演技として知られています。
2017年11月に鶴さんが急逝された際、日本中に大きな衝撃が走りました。直後のクリスマス特番ではバタコさん役の佐久間レイさんが急遽代役を務め、その後2018年1月放送分より、ロールパンナ役を務めていた冨永みーなさんが2代目ドキンちゃんとして正式に役を引き継ぎました。冨永さんは鶴さんが遺したドキンちゃんのニュアンスや呼吸感を深く研究し、ファンや子どもたちに違和感を与えることなくその意志を継承。現在もドキンちゃんのキュートな魅力を力強く紡ぎ続けています。