京都のメインストリートの一つである寺町通のルーツは、安土桃山時代にまで遡ります。天正18年(1590年)頃、豊臣秀吉が京都の都市改造計画の一環として市中の寺院を鴨川西岸の防壁沿いに集約させたことが、その名の由来です。現在も北は鞍馬口通から南は五条通まで約5キロにわたり、随所に歴史ある名刹が佇んでいます。
観光客がよく抱く疑問として「すぐ隣を平行して走る新京極商店街との違い」が挙げられます。明治初期に寺院の境内を整理して歓楽街として整備された新京極が、修学旅行生や若者向けのポップなショップや土産物店で賑わうのに対し、寺町商店街は美術商、古書店、伝統工芸、文具店といった文化的な薫りを色濃く残している点が大きな特徴です。大人の知的好奇心を刺激する落ち着いた空気感こそが、寺町ならではの魅力と言えます。