小西克幸の恐ろしいところは、シリアスな熱血漢やニヒルな男だけでなく、強烈なギャグキャラクターでも完璧な爪痕を残す点だ。『ヘタリア』のアメリカで見せたテンションの高いコミカルな演技や、『べるぜバブ』の男鹿辰巳で見せたヤンキー×育児というギャップ。彼の声がかかるだけで、画面のコメディ強度が格段に跳ね上がる。
笑いを生み出すには、完璧な間合いと音調のコントロールが欠かせない。小西は過剰な誇張に頼るのではなく、キャラクターの「本気度」を崩さないままクスッと笑わせる技術に長けている。真面目にふざけるからこそ面白い、というコメディの神髄を地で行く演技力は、長年のキャリアで培われた職人技と言える。