外構専門誌や大手住設フォーラム、SNSコミュニティに寄せられた施主の赤裸々な証言を分析すると、設計図面上では完璧に見えたプランが、実際の家族生活と乖離してしまう心理的要因が見えてきます。
新築時に約120万円を投じてリビング続きのタイルテラス(約12畳)を施工した関東地方在住の30代施主は、専門業者のアフターヒアリングで次のように胸中を吐露しています。
「休日に家族でブランチを食べたりBBQをしたりする青写真を描いていました。しかし、5月から9月までは灼熱地獄でデッキに1分と立っていられず、冬場はタイルの底冷えが足裏に突き刺さる。結局、1年の中で快適に外へ出られたのは春と秋の数週間だけでした。窓のカーテンを開けると外からの視線も気になり、今では単なる『高価な通路』として洗濯物を干すためだけに足を踏み入れる場所になっています」
また、知恵袋や住宅系ブログでは、「犬のためにタイルデッキを作ったが、夏は肉球の火傷が怖くて出せず、冬は寒がって一歩も歩いてくれない」「雨の日にゴミ出しへ出ようとして足を滑らせ、腰を強打して全治2週間の怪我を負った」といった悲痛な声が散見されます。視覚的な美しさに心を奪われるあまり、「その場所で誰が、何時に、どのような服装と履物で過ごすのか」という動線心理への配慮を怠ったことが、耐え難い後悔へと直結しているのです。