「Shut Up and Dance 誰の曲?」と検索するリスナーも多いこの楽曲を手がけたのは、オハイオ州シンシナティ出身の4人組ロックバンド、WALK THE MOON(ウォーク・ザ・ムーン)です。バンド名はポリス(The Police)の名曲『Walking on the Moon』に由来しています。
本作の誕生のきっかけは、フロントマンであるニコラス・ペトリッカ(Nicholas Petricca)がロサンゼルスのナイトクラブ「エコー(The Echo)」を訪れた際の実体験にあります。当時、バーカウンターで様々な悩みや葛藤を抱え、頭の中で考えを巡らせて突っ立っていたニコラスに対し、スパンコールのワンピースを着た女性が手を引き、放った一言が「Shut up and dance with me!(ごちゃごちゃ言わずに、黙って私と踊りなさい!)」でした。
歌詞中にも登場する以下のフレーズは、その場の情景を鮮明に描写しています。
「A backless dress and some beat up sneakers / Six foot two, I wanna dance with a girl like you(背中の開いたドレスに履き古したスニーカー / 188cmの俺だけど、君みたいな素敵な女の子と踊りたいんだ)」
カタカナ読み方としては「シャット・アップ・アンド・ダンス」と発音されるタイトルですが、「Shut up」というフレーズは直訳の「黙れ」という粗野な意味合いではありません。過度な自意識や不安、日常のしがらみによって身動きが取れなくなっている相手の背中を、愛嬌と自信を持って力強く押し出す「思考を止めて、全身で今を感じて!」という最大の愛情表現として描かれています。