かつてはセーフティネットの役割を一部担っていた正規の風俗産業も、コンプライアンスの強化や身分証確認の厳密化を進めている。その結果、身元を明かせない事情を抱える女性や、精神的な不安定さから店舗勤務に適応できない層が、既存のシステムから弾き飛ばされる事態が生じている。
店舗という防壁を失った路上での直接交渉は、暴力や詐欺、性病感染、避妊具不使用の強要といった極めて高い危険に直結する。仲介料を取られない代わりに、すべてのリスクを丸裸の個人が背負う。それでも「今日食べるパンと、今夜泊まるネカフェ代」のために、危険を承知で交渉に応じる女性たちの姿がそこにある。