旅程を組む上で最も戦略を要するのが、ストーブ列車混雑状況の把握です。SNSや口コミサイトにおける津軽鉄道ストーブ列車の評判を精査すると、「昭和にタイムスリップしたような最高の風情」「アテンダントさんの津軽弁に癒やされた」という絶賛の声が9割を占める一方で、数パーセントの旅行者から次のような切実な不満や後悔が投稿されています。
「ツアーの団体客と重なり、車内がすし詰め状態でだるまストーブの写真を撮るどころではなかった」「ストーブの真横の席に座ったら熱すぎて汗だくになり、ダウンジャケットを脱ぐスペースもなかった」「焼きスルメの強烈な匂いが着ていたウールコートに染み付いて翌日まで取れなかった」。
こうした事態が発生する最大の要因は、便の選び方にあります。混雑のピークは、弘前や八戸方面からやってくる大手旅行会社の観光バスツアーが五所川原駅に到着する「昼前の第2便(午前11時台〜12時前後に五所川原を出発する下り列車)」です。この便はツアー客で座席の大部分が埋まり、通路まで立ち客が出るケースが多発します。
混雑を回避してゆったりと車内の情緒を堪能するための現場ノウハウは以下の通りです。
- 朝一番の便(第1便)を狙う:午前9時台に出発する便は個人旅行者が中心で、団体ツアー客の流入が極めて少なく、ボックス席を広々と使える確率が格段に高まります。
- あえて逆方向「津軽中里発」に乗る:大半の乗客は津軽五所川原駅から北上するルートを取ります。早朝に津軽中里駅まで普通列車で先回りし、そこから南下する上りストーブ列車に乗車すると、驚くほど落ち着いた車内環境を享受できます。
- 発車20〜30分前に改札へ並ぶ:自由席である以上、だるまストーブに近すぎず遠すぎない「ベストポジション(ストーブから1〜2列離れたボックス席)」を確保するには、早めの駅待機が不可欠です。