チューリップ唐揚げの発祥は、昭和30年代後半から40年代(1960年代)の高度経済成長期にまで遡ります。当時、急速に普及し始めたブロイラー(若鶏)の部位のなかで、比較的安価だった手羽先や手羽元を「いかに子どもたちに美味しく、食べやすく提供するか」という街の精肉店やお肉屋さんの職人による創意工夫から誕生しました。
骨の端を持ち手にして肉を丸めることで、まるで咲いたチューリップの花のような形状になることからその名が定着。持ち手にアルミホイル(銀紙)を巻くスタイルは、油で手が汚れず、子どもでも片手で安全に食べられる画期的なフィンガーフードとして爆発的な人気を博しました。運動会の重箱弁当、デパートの屋上レストラン、喫茶店のお子様ランチを彩る「昭和のごちそうカルチャー」の象徴となったのです。