歴代のお札の人物を振り返ると、いくつかの共通点が見えてきます。それは「誰もが知る偉人であること」「精密な写真や絵画が残っていること」、そして「偽造防止に適した特徴的な容姿をしていること」です。特にヒゲやシワ、髪型などは、偽造を防ぐための超微細な印刷技術(凹版印刷)を活かすために極めて重要な要素となります。
かつて昭和の時代に何度も登場した聖徳太子は、まさにその代表格でした。威厳のある髭と独特の帽子は、当時の印刷技術で最も偽造しにくいデザインだったのです。時代が進み、技術が向上するにつれて、女性初の肖像となった樋口一葉や、今回の津田梅子のように、多様な人物が選ばれるようになりました。