現在、辰鼓楼はただ眺めるだけのモニュメントではありません。150年以上の歴史を越えて、今なお生活の節目に時を知らせる役割を果たしています。
出石時計台で太鼓の鳴る時間は、毎日午前8時(辰の刻)、午後1時、午後5時の1日3回です。午前8時には創建当時の由来をそのままに力強い太鼓の音が町中に響き渡り、観光客だけでなく通勤・通学途中の地元住民も思わず足を止めて耳を傾けます。現地を訪れるなら、この定時のいずれかに合わせて辰鼓楼の正面広場に到着するスケジュールを組むのが得策です。
また、辰鼓楼は2021年から2022年にかけて大規模な修復工事が実施されました。経年劣化していた木部の補修や耐震性の強化、屋根の葺き替えが行われ、現在は往時の威厳と清潔感を保った見事な姿を披露しています。修復工事を経たことで、夜間のライトアップもさらに洗練されました。日没から午後9時(夏季は午後10時)頃まで、温かみのある光が石垣と木造建築を浮かび上がらせ、昼間の賑やかさとは打って変わった幻想的な城下町の夜を演出しています。