無事に卵が孵化した後のタランドゥス幼虫飼育においても、カワラ菌のコントロールが成否の分かれ目となります。ヒラタケ系菌糸では幼虫が菌糸に巻かれて死亡するか、十分な栄養を摂取できず小型化するため、必ずカワラタケ菌糸ビンを使用します。
幼虫期間はオスで約8〜12ヶ月、メスで約6〜8ヶ月です。大型個体を育てるためのタランドゥス菌糸瓶交換タイミングは、投入後2〜3ヶ月サイクル、またはボトルの菌糸が7〜8割食害された段階が目安です。タランドゥスの幼虫は気性が荒く、菌糸の状態が劣化したり温度変化を感じたりするとボトル内を激しく動き回る「暴れ」を起こします。「暴れ」は幼虫の体重を著しく減少させるため、ボトル交換時は元のボトルの食痕マットを少量移して環境変化のショックを和らげることが重要です。
タランドゥスオオツヤクワガタギネスサイズは現在93〜94mmオーバーに達しており、90mmUPはすべてのブリーダーが目指す最高峰の領域です。大型化に伴い急増するのがタランドゥス羽化不全対策の必要性です。巨大化したオスは蛹室(ようしつ)内で大顎や上翅をうまく伸ばせず、内翅の収まり不良や尻突出を起こしやすくなります。前蛹(ぜんよう)の段階で人工蛹室(オアシス製)へ慎重に移送し、適切な傾斜と湿度(加湿しすぎない状態)を保つことで、完品羽化率を劇的に引き上げることが可能です。