桑田家における子育てのエピソードは、ステージ上のド派手なパフォーマンスとは対照的に、極めて温厚で地に足のついたものだった。原由子は多忙な音楽活動の傍ら、学校の行事や弁当作りを徹底して欠かさなかった。桑田佳祐もまた、自宅では一人の父親として子供たちと向き合い、音楽の強要は一切しなかったとされる。
「音楽が好きならやればいい、好きでないなら別の道を行けばいい」という自由な風土が、子供たちの自立心を育んだ。NHK紅白歌合戦の華やかなステージで見せる最高峰のプロフェッショナリズムの裏には、こうした温かな家庭環境と家族間のリスペクトが存在している。