一歩足を踏み入れると、樹齢100年を超える大木が空を覆う。大正時代から積み重ねられてきた時間は、人工的でありながら野性味を帯びた独特の生態系を作り上げた。約24ヘクタールに及ぶ敷地には、日本各地から集められた希少種や世界各地の珍奇植物が所狭しと自生する。
特筆すべきは、単に集められたコレクションの量ではない。植物本来の生態を尊重した配置と、何世代にもわたる庭師たちの職人技だ。幹を太らせたクスノキの並木道や、季節ごとに表情を変える大温室。ここには、人工的な景観デザインを超えた「生命の凄み」が充ち満ちている。