近年、東京・京橋の国立映画アーカイブによる特集企画や名作のリマスター上映が相次ぎ、彼女の出演作は新たな文脈で脚光を浴びている。色褪せた過去の記録としてではなく、今を生きる観客の感覚に真っ直ぐ刺さる現代劇として、その演技が生々しく再発見されているのだ。
鑑賞環境の劇的な変化もこの再評価を後押ししている。現在ではU-NEXTやAmazon Prime Videoといった主要な配信プラットフォームを通じて、彼女の代表作を美麗な高画質で手軽に鑑賞できるようになった。当時の東宝が誇ったモダンなセット美術や洗練された脚本の中で、自在に躍動する姿を目の当たりにした若い世代からは、「70年以上前の作品とは思えないほどスタイリッシュ」「言葉の端々に知性が滲んでいる」と驚きの声が上がる。