こうした顔立ちの潜在能力をいち早く見抜き、芸能界のメインストリームへと押し上げたのがトライストーン・エンタテイメントなどの敏腕プロダクションだ。彼らは単なるビジュアルの美醜ではなく、画面上での「静的な表現力」に着目した戦略を展開してきた。
その代表格が坂口健太郎である。モデル出身の彼が持つ独特の透明感と浮世離れした雰囲気は、映像作品において替えのきかない空気感を生み出す。また、鋭い眼差しと圧倒的な存在感で作品を引き締める綾野剛も、この系譜における重要人物だ。ド派手なアクションやセリフに頼らず、佇まいだけでストーリーの緊張感を担保できる俳優の育成。それこそが、大手事務所が業界の潮流を塗り替えた戦略の真髄である。