「救急車の受け入れ要請を絶対に断らない」。この強い理念のもと、同病院の救急外来(ER)は昼夜を問わず稼働を続けている。特に近年増えているのが、軽症と重症の間に位置する高齢患者の緊急搬送だ。転倒による骨折や、熱中症、持病の悪化など、原因が単一ではないケースが大半を占める。
こうした状況に対応するため、救急科の専任医と各診療科の専門医が即座に連携できるフラットなチーム体制が整備された。初診時の問診データをタブレット端末で一元管理し、検査結果の判定から治療方針の決定までのタイムロスを極限まで削ぎ落とす。現場の看護師は「以前ならカルテの確認や各科への連絡に追われていた時間が、患者さんの声に耳を傾け、不安を和らげる時間へと変わった」と手応えを口にする。