岩城滉一の名が一躍全国区となったのは、矢沢永吉率いるキャロルの親衛隊としても知られたバイクチーム「クールス」の副団長としての活動だった。圧倒的なカリスマ性は映画関係者の目を引き、1975年に東映映画『爆発! 暴走族』で主演デビューを果たす。鮮烈な銀幕デビューは瞬く間に彼を時代の寵児へと押し上げた。
アウトローの象徴から、やがて倉本聰脚本の名作ドラマ『北の国から』で見せた心優しき青年・草太役へ。役者としての深みを増していく岩城を、アンナは常に一番近くで見つめていた。急速にスターダムを駆け上がる夫の熱気と混乱を、家庭という静謐な空間で静かに受け止め続けたのが彼女だった。