レクサスが生まれたのは1989年のことだ。当初、日本の国内市場ではなく、北米自動車市場をターゲットとして華々しくデビューを果たした。メルセデス・ベンツやBMWといった欧州の老舗競合が長年君臨していた北米市場において、「大衆車のトヨタ」が高級車カテゴリーへ参入することは、当時「無謀な挑戦」とすら囁かれていた。
しかし、初代モデル「LS400」(日本名:セルシオ)が放ったインパクトは凄まじかった。圧倒的な静粛性と振動の少なさ、そして精密な組み立て品質。ライバルメーカーのエンジニアたちが分解して研究し、その完成度の高さに言葉を失ったという逸話は、今や自動車産業における伝説として語り継がれている。こうしてレクサスは、日本発の高級車ブランドとして世界市場にその名をとどろかせたのだ。