ももかんとは?激痛の正体と語源・大腿四頭筋打撲の治し方と全治期間

ももかんとは?激痛の正体と語源・大腿四頭筋打撲の治し方と全治期間

ももかんとは?激痛の正体と語源・大腿四頭筋打撲の治し方と全治期間についての最新情報をお届けします。

ネット上の質問コミュニティやSNS上には、「ももかんを食らって1ヶ月経つのに太ももが痛くて走れない」「太ももの奥にしこりのような硬い塊ができて膝が曲がらない」といった切実な相談が後を絶ちません。打撲の痛みがいつまでも引かない原因の最たるものが、骨化性筋炎(こっかせいきんえん)という恐ろしい合併症です。

骨化性筋炎とは、挫滅した筋肉内で生じた大量の血腫が適切に吸収されず、組織が修復される過程で骨芽細胞(骨を作る細胞)が異常増殖し、「筋肉の中に本物の骨が形成されてしまう病態」を指します。太ももの奥深くに石のような硬い骨の塊(異所性骨化)が居座るため、筋肉の伸縮性が完全に失われ、膝を曲げようとするたびに激痛が走るようになります。

ある大学サッカー部の選手は、強豪校時代に経験した闘病を次のように振り返っています。

「大事な大会の直前で、試合中にももかんを受けて歩けなくなりましたが、監督から『打撲くらい気合で走れ』と言われ、翌日から太ももを強くマッサージして無理やり練習に参加しました。痛みに耐えながらプレーを続けた結果、2週間後には太ももが板のようにカチカチになり、正座どころか階段の昇降すらできなくなりました。慌てて大学病院でMRIとレントゲンを撮ったところ、筋肉の中に長さ5センチほどの白い骨がくっきりと写っていました。結局、骨が自然吸収されるのを待つために半年以上の休養を強いられ、高校最後のシーズンを棒に振ることになりました」

このような悲劇は、決して特別な例外ではありません。骨化性筋炎は「受傷直後の不適切なマッサージ」「受傷後早期の激しい運動」「患部を温めてしまう初期処置」という3つの悪条件が重なることで極めて高い確率で発生します。一度骨化が完了してしまうと、骨が自然に退縮・吸収されるまで半年から1年以上の長期離脱を強いられ、場合によっては手術による骨切除が必要になることすらあるのです。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。